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ワタシの履歴

第33章 支え

私は佐藤さんにどんどん冷たくしていった。

話し掛けられても生返事だったり、いかにもイヤですオーラを出していった。

本当は、こういうのは苦手だ…

高校の時に、たった1日ではあったがハブられた事があった。

クラスの女子みんなで仲が良かったのに、急にだ。

ちょっとした誤解から始まったものだったから1日で終わったのだが、親友と思っていた友達の隠れていた本心を知り、人は信用出来ないと思った。

だから、本当の自分は出さずに深く関わるのはよそうと決めた。

そして、人に嫌われるのも怖くなった。

私は必然的に、八方美人になってしまったのだ。


嫌われたくない―だから嫌いな人を作らない―

これは今でも心がけている事。

笑顔で過ごしたいから、人の対立も見たくないから、皆で和気あいあいとやりたい。

職場で一人になっている人がいれば話し掛けるし、機嫌が悪い人には話を聞く。

周りを、すごく見るようになった。

良く言えば、良く気がつく人。

でも本当は、自分が独りになるのが怖いだけの、寂しがりやで臆病なだけだったりするんだ。


そんな私だから、人に冷たくするのは苦手な事なんだ。

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