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ワタシの履歴

第33章 支え

「あのさ…輝子の事好きだ。付き合って欲しい」


『…私は…正直……』


彼から目を反らして少しの間の後、言った。

「…ありがとう。でも今はまだ付き合うとか考えられなくて…」

「…そっか、そうだよね、ゴメン」

私に向けていた彼の顔は、フロントガラスに向いた。

「謝らないで。…少し、時間をちょうだい…?」

私は高田くんの顔を見て言う。

高田くんはまた私の方に向き直して言った。

「分かった。…どの位?」

その言葉に、私はまた彼から顔を反らした。

「…分からない…」

「…輝子が今どんな状況かは分かってるつもりだよ。だから答えが出るまで待つ。急かすつもりは無いよ」

高田くんが優しい笑顔を私に向ける―

本当に優しい…

でも…私は正直…『ありがとう』とは言ったものの、ちょっと残念だった…

離婚して間もないというのもあったが、慶太との事があって、余計に誰かと付き合うなんて気持ちには全然なっていなかった。

それになにより…

友達でいたかった…

友達なら、無くす事はそうそうない…

慶太みたいに、無くしたくは無かったんだ…

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