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ワタシの履歴

第8章 恋人

大好きな優介が『おいで』と言ってくれている。

「…うん」

緊張しながらも、近くに寄れる事が嬉しくて、私は優介の布団に移った。

優介は、私に腕枕をしてくれて、布団の中のもう片方の腕は、私の背中に回した。

何度も優介と遊んだりしたが、こんなに近くに寄った事は無い。


私の鼓動は増すばかり。


平静を装って、いつものように話もしていたが、ハッキリ言って覚えていない。


ただ、顔に、優介の息がかかる事が、すごくドキドキさせたのを覚えている。


そして何分か経ったあと、腕枕していた腕を曲げて、私の頭を覆った。

同時に、背中に回していた腕の力が強くなり、もっと私を抱き寄せる。


優介は私にこっちを見るように言う。

「…輝子…こっち見て」

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