テキストサイズ

好きになっちゃだめッ!!

第6章 本当の気持ち

『はーはー…やっと着いた…』


小門からコソコソと入っていく。

いや、コソコソ入っても意味ないんですけどねッ(汗)


「何度言ったら分かるんだッ」

『ひっ!!』


突然聴こえた怒声に身をすくませる。


な、なに!?


パッと横を見ると黒いリムジン。

どうやらその向こう側に人がいるようだ。


「お前は長男であり、ここの次期当主なのだぞッ!!」


低くドスのきいた声。


「そんな事言われなくてもわーッてるよ!!」


ん…?セナ様?


「分かってる?分かっているなら、私がいなくてもちゃんとやれ!!」


「俺は俺なりにちゃんとやってるんだよ!!海外にずっといるてめーに何が分かるんだよ!!」


「てめーだと!?それが親に口聞く物言いか!!」


「ハッ!!!親らしい事なんて1つもしてないくせに、親だとか偉そうな事言ってんじゃねぇよ!!」

バキッ!!


その時鈍い音が風を切った。


リムジンが衝撃に激しく揺れる。

しー…ん


痛い沈黙が流れる。


「やってられねー」


ガンッとリムジンを蹴ると、セナ様らしき人は奥へと消えた。


い、一体どうしたんだろう…


ストーリーメニュー

TOPTOPへ