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好きになっちゃだめッ!!

第6章 本当の気持ち

***

屋敷を飛び出す、彼女を見つめる。


彼女はいつでも見てくれた。


財産でもなく、名誉でもなく、俺の身体でもなく。



おれ自身を。


でも、俺は…怖かった。


君のような優しい心を求めたのに、俺は怖かった。


俺の弱みを知られるのが。



結局、俺は自分をさらけ出せなかった。



『俺ってヘタレだな…意外と。ハハッ…誰に似たんだか…。』


しー…ん


「笑ってくれよ…誰でもいいからさ…」




独りぼっちは寂しいよ…





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