テキストサイズ

好きになっちゃだめッ!!

第6章 本当の気持ち

***

「父さん!!」


ガンッ!!


荒々しく扉を開ける。


『………庄蔵様…!!』


ベットの傍で、ふるふると震えている中村さん。


「父さ……ん…」


セナ様が、よろよろと近づいていく。


「父さん…父さん!!」


庄蔵様の体を揺らす。


「父さん…ちゃんと謝りたいんだ…だから……起きてよ…。」


セナ様の頬に涙が伝う。



「ごめんな………父さん…ごめん…………」


庄蔵様は、もう…。


へなへなと座りこむ。


静寂の中、微かに聞こえるサイレンの音と、セナ様の咆哮が響いた。



ストーリーメニュー

TOPTOPへ