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第1章 彼



何度
彼の部屋に
訪れただろう


白い外観の
テナントビル


長い階段が
幾重にも
折りたたみ


茶色のドアが
ずらりと並ぶ


1Kの狭い部屋


軽い息切れと
溜息


三階迄の階段に
体力衰退を
知る


もう若くは
ない


彼も

僕も


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