
「俺は、男だ!クソ野郎」
第4章 調子乗んなっ!
「へぇー?つまり、俺を騙したと?」
大悟は、そう言いながら、
悶々と邪悪なオーラが大きくなる。
え…?騙した?
コイツ、何言ってんだよ、急に。
「だから、あれは騙したとかじゃなくて、冗談なんだって言ってるだろ?」
俺は、呆れた顔をしながら、
大悟に言い返した。
つうかさ、何、騙されたとか
言って、被害者ぶってんの?
当の被害者は、この俺だ。
男なんかにキスされて
わーい、やったーとか喜ぶわけないだろ?
「冗談ねぇ…。岬は、約束も破って、嘘もついて……懲りない子だよね、本当」
口の端を上げながら言う大悟…
いや、これは、悪魔だ。
待て。その前に大悟は、
そんなことを言うキャラだったか?
あれ、絶対変だぞ!
俺は、大悟が今も放っている恐ろしい殺気に
ビクッとしながら、
動揺が隠せないでいた。
