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「俺は、男だ!クソ野郎」

第5章 鬼ごっこ…?







「だ、大悟…」


姫は、顔を引きつらせながら、

そいつの名前を呼ぶ。




あ、俺が忘れていたことは

これのことだったのか。





そう。姫には、姫を溺愛している

王子がいたってこと。






「ふーん。王子の登場ね…」


俺は、聞こえないくらい小さな声で

ボソッと呟く。





「み・さ・き?早くこっちに来て教室に戻るぞ」


「わ、わかってるけど…だ、大悟 お前動くなっ!」



「動かないと岬逃げるでしょ?」


「…っ!」



姫は、図星つかれたのか、

何も言えないでそわそわしていた。




本当、猫みたい…。




すると、姫は次に

驚くべき行動に出た。






「ひ、姫…?」


俺は、キョトンとなりながら

そう呼んだ。


背中に冷や汗が流れる。




何故かって?



そりゃあ…俺の後ろで

背中の袖を掴んで隠れているのだから!!




な、なんなのこれ。

…デジャブ?




俺、今絶対、走っているときより

心拍数ヤバイよ…?




それにプラス

前で俺を敵視しながら

鋭く睨んでいる奴がいるんですけど…。








なんか、知らない内に

絶体絶命ッスカ?












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