
「俺は、男だ!クソ野郎」
第5章 鬼ごっこ…?
【岬side】
はっ…。
What?
意味わからん。
俺は、たった今
大悟が言った言葉に耳を疑った。
「何言ってんの…?」
そう言って立ち上がる。
翼先輩が生徒会だなんて
ありえない…。
「もしかして、あのチャラ男…岬が生徒会嫌ってること知って、名乗らなかったな…」
大悟は、怖い顔をしながら
顎に手をおき、ぼそぼそと呟いている。
も、もし仮に…本当に翼先輩が
生徒会だったとしよう…。
じゃ、じゃあさ?
今、呼ばれたのって…………俺っ!?
嘘、嘘。
マジ、ありえないって。
誰か今日がエイプリルフールだと
言ってくれ…。
もう頭は、馬鹿みたいに回らない。
パニックだ。
《では、お二人とも壇上に上がってくださいー!!!!》
またもや、災難が発生した。
アナウンスは、早く早くと言わんばかりに促してくる。
はっ…?
こういう時に何言ってんだよ。
わざわざ舞台の上にまで行って
恥をさらせと?
バッカじゃねーの。
そう思っていたら、急に
舞台の方が『キャー』という叫び声で
騒がしくなった。
そして、必然的にそこを見る。
俺は、一回
目を擦った。
………はははっ。
そこに見えたのは、
笑顔で手を振っている………
先輩がいた。
