
「俺は、男だ!クソ野郎」
第1章 俺は“男”だって!
「ま、待て!だから俺は男なんだよ!」
正真正銘の男だ。
もちろんアレもついているし!
「へぇー」
「で、証拠は?」
いかにも
信じてなさそうな顔をしている奴ら。
「いい加減、信じろよ!」
こんなに必死で言ってるのに
普通気づくだろ。
…すると。
ギュッー
男どもは、さっきよりも俺を
押さえている力を強くした。
―――まるで、逃げられないように。
「ほ、本当だって言ってるだろ!!放せよ!」
だんだんと荒々しくなる自分の声が
無理矢理連れてこられた路地裏に鳴り響いた。
