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ひまわりのキミ。

第2章 ひまわりのキミ。2

夜が明けて、窓から太陽の光が差し込んできた。
昨日あれだけ雨に打たれたのに、体はピンピンしている。

まあ、『バカは風邪ひかない』って言うし。

うん。私ってバカ、だよね。


「夏子ー。朝ご飯さっさと食べなさいー」

「はーい」


階段を降りる途中で、同じ制服を着た兄と会った。


「おはよ、お兄ちゃん」
「おう。そういえば夏子、お前昨日哲平となんかあった?」

「えっ…」


何でお兄ちゃんが知ってるの…?


「昨日さ、哲平からLINE来たんだよね」


私がそう思ったことを察したように兄は言った。

「な、なんて!?」

「えー。なんだっけ。あ、思い出した。『夏子、今どんな感じですか?』だったような」

「そっか……」


兄はそそくさと階段を降りていく。

すると途中でこっちを振り向いた。


「あと、お前のこと『大切で可愛い奴』とか言ってた。どこが可愛いんだか」


それだけ言ってリビングへと向かった。

最後のは余計なお世話だけど…本当なのかな、今の。

確かに、兄とてっちゃんは同じ部活だから、LINEするのは有り得ると思うけど…。

もしそれが、本当だとしたら。

私、すごい嬉しいよ…。

「夏子ーーーー!何してるのーーー?!」

「あっ、ヤバイ…」


私は急いでリビングへと向かった。


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