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ひまわりのキミ。

第4章 ひまわりのキミ。4

「俺、もうお前と話せないと思ってた」

「…うん」

「こうやって、一緒に帰るのも出来ないって思ってた」

「…うん」


てっちゃんはポツポツと話し始めた。

私の心臓はトクトクと脈を打つ。

痛い。

きゅうって締め付けられる感じ。


「でもっ!」


てっちゃんが急に大声を出して立ち上がった。


「隣の席になれたじゃん!それって、神様が俺にチャンスを与えてくれたってことだろ?」


神…様…。

てっちゃんの口からそんな単語が出て来て、笑いが込み上げてきた。


「何で笑ってんだよ」

「へへ…」


てっちゃんの大きめの手が私の頭に伸びて来て、ワシャワシャと掻き撫でられた。


「笑ったお返し。」


…男子にこんなこと言うのは変だと思うけど。

てっちゃんって、時々子供っぽい事するから、すごく可愛いと思ってしまう。

そんなところも愛しく感じる。

私も立ち上がって、やりかえそうとしたとき。



「好きだ」



てっちゃんの口からとんでもない言葉が出た。


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