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ひまわりのキミ。

第5章 ひまわりのキミ。5

「好きだ」


そう言われて、私の目から涙がこぼれた。

今までずっと自分に自身が持てなくて、色々決め付けてた。

でも今、てっちゃんに"好きだ"って言われたことで、諦めかけていた気持ちが一気に元に戻った。


「何泣いてんだよ…。そんなに嫌だったのかよ?」

「ちがっ…。これは…」

本当に信じられない。

いつも沢山の友達の輪の中心にいるてっちゃんが、私を好きなんて…。

根暗で地味な私を好きになってくれたから。


…嬉しくて涙が出たんだよ。


「大丈夫か…?」

「うん、大丈夫」


私はハンカチで涙を拭いた。


こんなことが起きたなんて、まだ全然実感がないけど。

嬉しいのは確かだ。


「まぁ、期待はしてないけど…。一応返事聞かせて」


てっちゃんが俯きながら言った。

返事…。

私だって好きだよ。

けど、なかなか言えない。

恥かしくて…。

心の中なら、いくらでも言えるけど…。


「えっと…」

「うん…?」


どうしよう…。

言葉を言うだけなのに緊張する…!

…てっちゃんは、恥かしかったり緊張したりしなかったのかなぁ?

もしそうだとしたら、すごく頑張ったよね…。


「わた、し…は」


勇気出さなきゃ…。


「私も…好き、だよ!」

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