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ひまわりのキミ。

第10章 ひまわりのキミ。8

普段こういう場面では手を挙げたりしない。

珍しい…。

そんなに楽しみにしているのだろうか?


「はい、じゃあ朝日奈くん」

「俺は、お化け屋敷が良い」

「なんでだよ、テツ。普通すぎじゃん!」


太陽くんが言った。


「え、だって俺、人が怖がってるところ見たりするの好きだもん」


てっちゃんがそう言った瞬間、女子が「キャー」と叫んだ。


「あ、言い忘れてたけど、他のクラスと被ったらジャンケンだから」


水希ちゃんのその一言で2人が凍り付いた。

…いや、1人はすぐに溶けた。


「オッシャアアァ!!それなら俺の考えたやつで良いっしょ!?なっ、皆?」

「だーかーら。あんたしか得しないでしょ。他意見無いの?」


そういえば…あの2人、幼馴染みだっけ。

面白いコンビだなぁ。


「じゃあ、カフェとか?ジュースとお菓子出すだけ」

「普通だし、なんか地味!」


太陽くんがてっちゃんにすかさず突っ込んだ。

てっちゃんはほっぺを膨らませて頬杖をついた。

「あ、もう一つ言い忘れてたことあった。今年から、売上一位のクラスは校長先生からご褒美が貰えるらしいから」


へぇ…。

なんか、そういうのってやる気出る。


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