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ひまわりのキミ。

第13章 愛しいきみ。3

コンビニから出て、俺は夏子に謝った。

一番の目的はこれだ。

嫌われたのは当たり前だけど、とにかく謝らないといけない。

でも、夏子は…。


「…嫌いになってないよ」


そう、フワリと笑った。
その笑顔にドキドキしてしまい、恥ずかしさを隠すため、安心したと装いしゃがんだ。

そしたら、夏子も俺の隣にしゃがんだ。

…なんなんだよ。

まだドキドキしてんのに、これじゃあいっこうにおさまる気配がねぇじゃん…。

…でも、自分の気持ちを話すチャンスだから。

俺はポツポツと話す。


「俺、もうお前と話せないと思ってた」


それは自分が悪い。


「こうやって、一緒に帰るのも出来ないって思ってた」


それも自分が悪い。

なに、被害者振ってんだよ。

カッコ悪…。

だけど、夏子はずっと相槌を打ってくれてた。

近くで夏子の声がして、またドキドキしてきた。

それに絶え切れなくて、大声を出して立ち上がった。


「隣の席になれたじゃん!それって、神様が俺にチャンスを与えてくれたってことだろ?」


勢いで、意味分かんねぇこと口走るし。

そんなんでも夏子は笑ってくれた。

変なこと言った恥ずかしさと、夏子の笑顔にドキドキしたことを隠すために…


「何で笑ってんだよ」


手で頭をワシャワシャってしてやった。

…もう、マジでなんなんだよ。

嫌いになってないとかさ、その笑顔とかさ。

ほんと、ずりぃ…。

可愛すぎんだよ…。

…我慢、できねぇ。


「好きだ」


俺って、世界中のバカな人よりも、一番バカなのかも。

ギネスに挑戦できるんじゃね?


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