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ひまわりのキミ。

第13章 愛しいきみ。3

夏子の顔を見ると、罪悪感がフツフツと沸き上がって来た。

…ごめん。

俺はサイテーな奴だから…。

忘れろ。

サイテーな奴らしく、最後までサイテーな奴になるんだ。

俺は夏子に背を向けて走った。

…苦しい。

心臓がいてぇ…。

なんで上手くいかないんだよ…。

あいつのことなんて簡単には諦められないと思う。

もし、杉野が夏子のことを諦めるって言うなら、すぐに夏子を自分のモノにする。

…だけど、そんな簡単には無理だから。


俺はケータイを取り出した。

LINEを開いて、ある人物の名前を押した。

サイテーだよな、やっぱり。

…でも、あいつを忘れるにはこうするしかないから。


ちょうど、バスケ部のマネージャーに告白されていた。

名前は、高橋 星菜(タカハシセイナ)。

俺の1個下。


俺は夏子のことが好きだったから、フってる。

ていうか、夏子以外興味ないし。

でも俺は、弱い奴だから…。


『付き合って』


そう、送信した…。

忘れるんだ。

もう。


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