テキストサイズ

涙も出ないくらいに。

第2章 待ち合わせ

ここで動かなきゃいつ動くんだって。

前に誰かに言われた言葉をふと思い出した。




忍田のことは、中学1年の時に知った。


合唱コンクールで伴奏をやっていて、

すごく綺麗な音でピアノを弾く彼女に

俺は魅了された。


それから
2.3年時に同じクラスになれて、

ほんとうに嬉しかった。



でも忍田自身、

大人しめな子だし

男子とはあまり話さないタイプだったから、

なかなか話しかけられなかった。


だから直接は話せなくても、

俺が何かを言って笑っている姿を見れるだけで

もう、ほんとうに十分だった。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ