涙も出ないくらいに。
第2章 待ち合わせ
そんなこんなで卒業しちゃって、
連絡先も交換してなかったし
2度と会うことはないんだろうなって思ってた。
でもあの日、
駅で偶然見かけて。
ここで話しかけないで
いつ話しかけんだよ!って
自分に言い聞かせて。
無我夢中で彼女に話しかけた。
初めて見る高校の制服姿が可愛くて。
照れるのを誤魔化して思いっきり笑顔を見せた。
たくさん話したかったから
無理矢理になっちゃったけど家まで送った。
連絡先交換したいって俺が言った時に
笑顔を見せてくれて、本当に嬉しかった。
だから
今日帰りたいって言った時に、
いいよっていってもらえたから
涙が出そうなくらい嬉しかったんだ。