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涙も出ないくらいに。

第3章 帰り道

「忍田の学校だって大会でるよな?」


「うん、でるよ?」




私がそう言うと湊は少し考える表情を見せた。



「てことはさ、もしかすると敵同士になるかもしれないってことだよな?」




「あ、そっかー!まあそうなるね…」




考えたこともなかったな、そんなこと。



なんか複雑かも…。








「まあその時はお互いが全力を尽くそうぜ!」


「私はその全力を尽くす選手のサポートだけどねー」



私がそう言うと、お互い吹き出して笑ってしまった。






「そういえば、湊ってポジションどこなの?」


「ん、俺?俺はピッチャーだよ!」


「そうなんだー、まあうちの学校の野球部強いからね!」


「それは俺のとこもだし!」




そう言ってまたお互い笑い合った。

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