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秘密の恋。

第11章 木村家。

「タクシーがあるだろ」
「バカだね、アンタ。そんなもの使ったら、金がかかるだろ」
「じゃ、バスが無くなる前に切り上げろよ…」
「うるさい子だねぇ。せっかく仲間と楽しく過ごしてんのに一人だけ早く帰るなんてイヤだよ」
「俺がいなかったらどうするつもりだよ」
「いなかったら、ってそんな仮定の話してもしょうがないだろ、いるんだから」
「いても、酒飲んでるかもしれねぇだろ」
「だから、仮定の話をするなって!」
ピシャリと言われ、会話が終わる。やっぱり母親には敵わない。

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