顧みすれば
第10章 急接近
「そうかなぁ。ちょっと違うような気がする。
自分で言うのもなんだけど、これでも結構モテる方なんだ。
だから好意を持たれているのと、避けられていることの違いくらいは分かると思ってるけどね。」
正面を向いたまま常務が不満をもらす。
「正直に言いますと、どうしていいのか困っているというのが本当です。
私は常務と違ってあまりモテる方ではないので」
「またまたぁ。僕は佐々木さん好きだよ」
軽いなぁ
「好意を持っていただいて光栄です」
「あ、そういうことじゃなくてね
好きだよって言ってるんだ」
「あ、常務。ここで結構です」
駅の近くの交差点に差し掛かったところで
車を止めてもらうようにお願いした。
「ひどいな。
人が告白してるのに聞いてないの?」
いまのが 告白?!
衝撃も感激もないよ。
「常務、からかうのはやめてください。
常務ほどの方なら他に素敵な女性がたくさんいます」
「僕は佐々木さんがいいといっているんだけど」
「すみません、あまりに想像を越えているのでなんともご返事のしようがありません」
山下常務はクスクス笑い出した。
「佐々木さんって不思議な人だね。
ふつう僕が告白したらみんな二つ返事でOKするよ。だって山下商事の常務だからね」
だからOKできないのよ!
自分で言うのもなんだけど、これでも結構モテる方なんだ。
だから好意を持たれているのと、避けられていることの違いくらいは分かると思ってるけどね。」
正面を向いたまま常務が不満をもらす。
「正直に言いますと、どうしていいのか困っているというのが本当です。
私は常務と違ってあまりモテる方ではないので」
「またまたぁ。僕は佐々木さん好きだよ」
軽いなぁ
「好意を持っていただいて光栄です」
「あ、そういうことじゃなくてね
好きだよって言ってるんだ」
「あ、常務。ここで結構です」
駅の近くの交差点に差し掛かったところで
車を止めてもらうようにお願いした。
「ひどいな。
人が告白してるのに聞いてないの?」
いまのが 告白?!
衝撃も感激もないよ。
「常務、からかうのはやめてください。
常務ほどの方なら他に素敵な女性がたくさんいます」
「僕は佐々木さんがいいといっているんだけど」
「すみません、あまりに想像を越えているのでなんともご返事のしようがありません」
山下常務はクスクス笑い出した。
「佐々木さんって不思議な人だね。
ふつう僕が告白したらみんな二つ返事でOKするよ。だって山下商事の常務だからね」
だからOKできないのよ!