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顧みすれば

第10章 急接近

「佐々木さん?!」

「あ、すみません」

「どうかした?」

常務がわたしの様子を伺うように
視線を向けた

「いえ、そのアミさんが羨ましいなと思って。
 常務にこんなに想われてるって知ったらきっと幸せですよね」

「だといいけど」

常務は自傷ぎみに笑う


「アミさん見つかるといいですね」


他人事のように呟いてしまった。


「そうだね。
 もともと夜の女って感じでもなかったから
 何か事情があったのかもしれない」

常務も静かに呟いた。



どこかの駐車場に入る

いつの間にか雨はあがっていた。


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