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顧みすれば

第1章 なんで私が?

「無理!」

酔った勢いで言ってしまった。

「だいたいあんたねぇ!
皆がちやほやしてくれんのをいいことに、不機嫌そうな顔しちゃってさ、

何様なのよ!」


座の空気が張りつめたのがわかった。
が、もう止まらない

「触るなっていってんのにベタベタ触ってきやがって!
イケメンなら何しても許されると思ってるわけ?!」

さすがに、ヤバイ。
ここ、そういう店だ。

ちょっと気まずくなって上目使いでみんなの様子を伺った

「ガハハハ!あんた、おもしれーなー。俺にそんなこと言う女いないよ。

ママ、ごめんやっぱ、持ち帰るわ♪」


そういうなり、私の手を引いて店から連れ出した。


「えーっっっ なんでこうなるのよぉ!」


私の叫びもむなしく、店の前に来たタクシーに押し込まれる。

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