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顧みすれば

第12章 砂漠の檻

やがて王子はにこやかに私を見て

「明日の昼食に招待しよう
 宮殿まで来てくれるか?

 ホテルに迎えをやろう」

その言葉を聞いて常務の表情が怒りに震える

課長たちは驚きで固まっている

「でも、明日はプレゼンが...」

「日本のプレゼンは3日後と聞いているが」

「はい、明日は中国のプレゼンと聞いております」

プレゼンは明日の中国を皮切りに1週間続く

決定は来月だ。

「プレゼンは午前中のはずだが。

 我が国は日本と違って昼を抜いてまで仕事はしない。

 終わらなければ昼食後にやればいいのだ」


呑気に笑っている。

「ではまた明日お会いしよう」

「お招きありがとうございます」

膝を曲げて頭を下げた。




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