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顧みすれば

第12章 砂漠の檻

みんなで市場へ買い物に出掛けることにした。

ホテルでも十分事は足りるが
せっかくアラブまで来たのだから
アラブらしいところへ行こうということになり
市場まで足を伸ばした。

ホテルのフロントに市場まで行くと言ったら
日本人だけでは危ないと言われ
ホテルスタッフも着いてきてくれた。


私は綺麗な民族衣装を手に取り
美保さんや洋子ちゃん、部署の女性たちへのお土産を物色していた。
私の回りには常に誰かが側いてくれたので
安心して買い物ができた。


「石田さんこれ同期の奈々にどうかな?」

と振り向いたとき


黒装束の男たちに囲まれ

みぞうちを殴られた


「うっ」


素早く男に担ぎ上げられたのを最後に

記憶をなくした。

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