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顧みすれば

第13章 HERO

初めて彼女を見たのは地下倶楽部だった。

面白いショーをしていると言われ

コンダクターに案内され

日本の金持ちが集うという店に足を踏み入れた

気に入った女がいればハレムの女として買っても構わないと言われていた。


私は女を金で買う趣味もないし
金で買うほど女に飢えてもいなかったが
コンダクターの強い薦めで仕方なし入ったという方が当たっていたかもしれない。

今思えばコンダクターが行きたかったようにしか思えない。
きっとコンダクター個人では入れる店ではないのだろう。


店は中央に丸いステージが置かれ
ステージを囲むようにソファーが置かれていた。ステージにはショーで使うのであろう
さまざまな器具が用意されていた。

女たちはその器具によって責められ
ご主人と呼ばれる男の命で
どんな辱しめも悦びとして快楽の声を
喘ぎ続けていた。


しかしどの女も私の興味を惹かなかった。

私はコンダクターに帰りたいと言ったが

次の女を見たほうがいいといわれ
仕方なし再度ソファーに腰を下ろした。

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