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顧みすれば

第13章 HERO

CAが火急の用だと言って地上からの電話を取り次いでくれた。


嫌な予感がした。


電話の相手は三住の石田くんだった。


彼女が拐われた...


くそっロイドのヤツ
あれほど気を付けてくれと言ったのに


俺は強く拳を握っていた。


「すまないが、緊急なんだ。
 携帯電話を使いたいんだが」

近くにいたCA に確認した

「申し訳ございません。通話はご遠慮願います。お急ぎでしたら奥の電話をお使いください」

CA は機内電話を貸してくれたが、録音されてしまう。しかし日本につくまで3時間。待っている暇はない。

俺はCA のあとについてなるべく乗客に聞かれない電話を貸してもらった。

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