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顧みすれば

第15章 救出

ーーー山下 直哉ーーー

俺は成田につくと

用意してあったプライベートジェットに乗り換え、空路アラブへ舞い戻った。


「常務、アラブの空港が閉鎖されています」

機長が慌てて報告にきた

「何だと?ロイドに確認するから少し待ってくれ」

俺は携帯を取りだしロイドに電話を掛けた


「ロイド、あと2時間でアラブの上空だ。

 空港が閉鎖されているとはどういうことだ?」


「直哉、いま彼女の救出作戦を練っているところだ。
 もし敵が我々の動きを知ったら、マフィアが彼女を国外へ連れ出してしまうかもしれない。そうなれば救出は困難になる。
下手をすれば救出できないかもしれん。
 それで陸路も空路も閉鎖しているところだ。救出できればすぐに解除するから少し待ってくれ」

「少しとはどれくらいだ?」

「明日作戦を決行する」

「明日?ならば1時間いや30分でいいから
 空港を開けてくれ」

「すまない直哉。その隙に逃げられてはもともこもない。作戦が完了するまで解除は出来ない」


そういって一方的に電話を切ってしまった。

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