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顧みすれば

第15章 救出

「して、宰相。
 バドルはどうしている?」

王が静かに話始めた

「はい。今は東の邸にて女を拷問部屋に監禁しているようにございます。

 私の手の者がバドル王子に確認したところ
 このまま暫くは東の邸に留め置くようにございますが、バドル王子が女を気に入らなくばすぐにでもアジアマフィアに引き渡し女を売り飛ばすようにございます」

「なるほど。バドルのご機嫌次第か」

王が溜め息をつく。

「しかしいつまでも東の邸には置くまい。
 彼女が誘拐されたのは周知。
 バドルが気に入ったとしても場所を移すに違いあるまい

 明日にでも救い出さねばまた居場所を探るところから始めねばならんな」


「御意」

いならんだ一同が頷く。


「ところでロイド。そちらの方はリュウさんと言ってな、アジアの裏社会では相当顔が利く。ぜひ力を貸してもらいなさい」


私は柔らかに微笑むリュウという男を見た。

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