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顧みすれば

第18章 穏やかな時間

ロイドは捕らわれていた彼女を見つけたときに
彼女から流れ出る精子を夢中で掻き出したことを思い出した。


ーー遅かったか...


「ロイド王子?」


医師は物思いに耽る王子に話しかけた。

ロイドは医師に視線を戻す


「それで、どうすればいい?」


「もし妊娠していたら

 子宮を摘出してしまうしか...」


ロイドは目を見開いた。


「彼女は子供を産めなくなるのか?」


「さようで。

 しかし、それしか方法はございません。

 でなければ命が危ぶまれます」



「わかった...」


ロイド王子はゆっくりと席をたち部屋を出ていった。

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