テキストサイズ

顧みすれば

第18章 穏やかな時間

ーーーーーー

何だか朝からお腹が痛い。


やっぱり弱った体に異国の食事は合わないのか
なんて呑気に考えていた。

窓辺にあるたくさんの花々。

ロイド王子が毎日届けてくれる。


色とりどりの花に癒される。
誰も知り合いのいない異国の地。
ふと寂しくなるとその花々が目に飛び込んでくる。
優しい色の花たちはロイド王子のように穏やかで温かい。


私はこの部屋でずっとロイド王子の愛に包まれている気がして、少しくすぐったいような気分になった。


それにしても、誰もお見舞いはおろか電話も手紙もくれないなんて
私はその程度の存在だったのだろうか。


ちょっと寂しくなった。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ