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顧みすれば

第19章 実力者たち

「ロイド、どうした。

 何だか騒がしいな」


「王、なぜこちらに」


「ロイドの意中のお嬢さんのお見舞いだ。

 そなたがなかなか会わせてくれぬから

 私から会いに来た」


王はゆったりと微笑みながら話す。


「それが、その...彼女は...」


「なんだ、どうした?」


「実は彼女が...大量出血をおこして

 いま、手術室へ運ばれたところです」


私は唇を噛み締めながら王へ伝えた。


「なんだって?!」


後ろにいた紳士が掴みかからんばかりに飛び出してきた。

直哉に似ている。


「どういうことか説明しなさい」


王は冷静にいった。


「はい。ただここでは...」


私は二人の日本人が気になり王に目配せをした

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