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顧みすれば

第20章 大人たちの青春

告白する男たちのなかには侯爵や伯爵、資産家の息子も多かったが、彩月はそんなものには一切関心を向けなかった。

それが私には余計に眩しく見えてね。

私も幼い頃から王子としてかしずかれ、
王子という立場に多くの人が群がってきて私自身に目を向けてくれる人など少なかった。

そんなジレンマを彩月はあっさりとはね除けた。


人として私と接し、人として私を好きになり友人になってくれていたんだ。


この気持ちは誠一郎も同じだったらしい。誠一郎も日本では有名な財閥の息子だからな。


ロイドにもわかるのではないか?

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