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顧みすれば

第20章 大人たちの青春

そんな私たちの前に彩月が現れた。

私たちを睨み据えるように仁王立ちして。


私たちは驚き
叱られる犬のように小さくなった。


彩月の怒りの視線にも耐えられなかった。



と、突然 彩月は


私と誠一郎に平手打ちを浴びせてきた。


そして一言



「愛は押し付けるもんじゃないのよ!」



と言って背中を向けて立ち去ろうとした。


驚いた私と誠一郎は何も言葉が出ず茫然としていたが


近くにいた学生たちは騒然となった。

それはそうだろう王子と財閥の息子に

平手打ちを食らわすんだ。


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