顧みすれば
第22章 夢
あ、お父様。
久しぶりに見た父は優しく微笑んでいた。
お父様ってイケメンだったのね。
小さくて覚えてなかった。
ふふっ そうだおばあ様もお母様も
面食いだったもんね。
あら、おばあ様。
光を纏った祖母は美しく輝いていた。
祖母は私の手をとり微笑む。
すると体中に温かなものが流れ込んできた。
「紗英、辛かったね よく頑張った。
紗英はたくさんの悲しみや辛さを乗り越えてきた。
だからあとはたくさんの幸せがまっている
私は紗英をここから見守っているからね」
「でも、おばあ様」
祖母はふふふと笑って私の手を包み込んだ。