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顧みすれば

第22章 夢

私は小学校の友達と公園で遊んでいた。

その公園から中学校の制服を着て

家に向かっている直哉さんを見かけた。


私は直哉さんに向かって走り出した。

「直哉にいさま!おかえりー!」


道の反対側にいた直哉さんは驚いて叫んだ


「紗英! 危ない!!!」


私は何かにぶつかり


宙を舞った。



慌てて駆け寄った直哉にいさまの顔は

真っ青だった。


私は車道に飛び出し車にひかれたのだ。


すぐに救急車がきて病院へ運ばれた。


直哉にいさまはずっと私のそばで手を握っていてくれた。


私は落ちた時に足の骨を折り

動脈を傷つけ出血していた。


運ばれた病院は輸血のストックが少なく

直哉にいさまが検査を受けて

輸血をしてくれた。


私の隣で手を握って

「僕が紗英のこと治してあげるよ」

ってずっと言ってくれた。

私は痛かったけど 

直哉にいさまが傍にいてくれたから

怖くなかった。

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