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顧みすれば

第23章 傷つけあう 心

私たちはお互い何かを叫びながら


殴りあいを続けた。




私は最初に彼女を傷つけた直哉を罵り



直哉は今の彼女の辛さを思って私を殴った。




でも結局は情けない自分の姿を


お互いの怒りに変えて


殴りあっているに過ぎなかった。




どちらも、彼女にとっては


彼女を傷つけた男たちでしかないだろう。



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