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顧みすれば

第23章 傷つけあう 心

そんな私たちを遠くから眺めている


大人たちがいた。




「サハド


 俺達の遺伝子は相当往生際が悪いらしい」



「そうだな。


 大切なものを傷つけてしか


 気持ちを伝えられないのは


 変わらんな」


「まったく、命を脅かすまで

 追い詰めてしまうなんて


 どんな遺伝子なんですかね」



二人の男は恥ずかしそうに女将を見つめた



「どうやら、諦めてはいなかったようだな」



「まさか、息子たちに託すとはな」



3人はお互いを見て肩をすくませた。


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