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顧みすれば

第25章 愛のかたち

私はロイド王子に近付いた。


そして微笑む


「私ではありません。

 ロイド王子」


「君ではない?」


ロイド王子が不思議そうな顔をする



「王となるあなたのお側にいるのは


 私ではありません」



「私が君を望んでいるのに?」


私は優しく微笑んだ。


「はい。

 ロイド王子はこれからのアラブを

 造ってゆかれる方。


 あなたのお側には

 同じくアラブを愛し アラブのために

 身骨を砕ける方でなければなりません」



ロイド王子は目を見開く




「その役目は私ではないと

 思われます」




「アミ...」


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