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顧みすれば

第26章 禁断の果実

舌が私の唇をつつく

まるで扉を開けてと促す

ノックのように。



私は吐息とともに唇の鍵を開ける。



するりと滑り込んできた舌は


私の唇の裏側を舐め


頬を這いまわり


上顎を撫でまわす。



口内を堪能した舌は


私の舌をザラリと舐める。




一度唇を離し 


ゆっくりと呼吸を整える



そっと瞼を開けた私の顔を


妖しく見つめる



「舌 出して」




艶のある声でささやいて


私の舌の輪郭をなぞる



こんなキス初めてされた。



これだけでイカされそう...

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