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顧みすれば

第29章 失われた時を

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成田に降り立った。


たった数ヵ月なのに


もう何年も帰ってこなかった感じがする。



あちこちから聞こえる日本語に


頬が緩む。



足早に歩く人たち。


日本に帰ってきた。



到着ゲートを抜けると


おじさまが手を広げて迎えてくれた。


「やっと帰ってきてくれたな」


ギューッと抱きしめられる。


「おじさま くるっしい...」


おじさまが少し腕の力を緩めてくれた。


「紗英ちゃん お帰り」


「ただいま。おじさま

 ご心配お掛けしました」


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