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顧みすれば

第30章 決意

自分が働いていたフロアに降りた。

相変わらず慌ただしく働く声が響く。


つい数ヵ月前まで自分もこの中にいたことが信じられないくらい冷静にフロアの様子を眺めていた。


「亜美ちゃん!!」


私に気付いた美保先輩の声が一段と高く響いた。

一瞬フロアに驚きの声が広がり

すぐに静寂が包む。

美保先輩が駆け寄ってきた。


「亜美ちゃん!もう大丈夫なの?

 心配してたんだから」


そう言って私に抱きついて

私が驚くほどワンワンと泣きはじめた。

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