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顧みすれば

第32章 もう一度 



「ひさしぶり  紗英 」


優しくほほ笑む直哉さんは

優しかった 大好きだったころの

穏やかな笑顔だ



「直哉さん?」


「お化けにでも見えるか?」


「どうして?ここに?」


「アラブの仕事がひと段落して

 日本に帰ろうと思ったんだけど


 どうしても紗英に会いたくなって


 兄貴脅して、紗英の居場所聞いた」


ニッといたずらな少年のような顔で笑う。


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