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顧みすれば

第32章 もう一度 


「総一郎さんを?」


「そうさ、

 兄貴も親父も自分たちだけ

 紗英に会いやがって!


 しかも紗英とあった話を

 嬉しそうに聞かせるんだぜ。


 まったく、

 デリカシーってもんがないんだ

 あいつらには!」


今度はちょっと拗ねた顔


思わずプッと吹き出してしまった



そうだ、私の知っている直哉さんは


優しくて、いたずらで、子供っぽいんだ



なんだか嬉しくなって


ぎゅーっと直哉さんに抱き着いた




「紗英?」



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