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顧みすれば

第32章 もう一度 


何だか、初めて恋人と手を繋ぐような


気恥ずかしさと嬉しさがこみあげてきた



横を歩く直哉さんの顔を見つめる



「ん?どした」



「ううん、なんでもない」



ちょっと恥ずかしくなって


顔を赤らめて俯いたら


直哉さんが繋いだ手に力を込めた



「そんな顔 反則だろ」



何だか直哉さんも恥ずかしそうだ



まるで中学生のように


何も話せなくなってしまった二人は


繋いだ手をしっかり握って歩いていく


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