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顧みすれば

第37章 世界一美しい島で

「紗英」



ベッドのなか気だるいまどろみのなかで



直哉さんの声が聞こえる



「紗英」



直哉さんが瞼にキスをする




「紗英 誕生日おめでとう」




「たん...じょうび?」



私は聞き返す




「そ 紗英が生まれた時間」



私はゆっくり瞼を開く



時計をみると



5:48を指している。



うっすら朝陽の差し込んできた部屋で




直哉さんと目が合う



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