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顧みすれば

第38章 愛の行方

翌月 


百合たちの結婚式のために


帰国すると


私たちの披露宴の準備が進められていた。



「紗英ちゃん 私の娘になってくれて

 ありがとう。


 夢が叶ったわ」


嬉しそうなおばさまは


披露宴の準備に忙しく


あれこれと世話を焼いてくれた



私のすることといえば


友人の名簿を出すことと


ドレスを決めること。


あとはすべておばさまがやってくれていた。



母は打ち掛けを一振り用意してくれた。


卯月の奥座敷に用意されていたそれは


百合の話では


母がアラブに旅立つ前に仕立てたという


母の千里眼には恐れ入る。




山下財閥の披露宴は


2000人を越す披露宴となり


とても盛大なものだった。





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