テキストサイズ

顧みすれば

第38章 愛の行方

私は翌年女の子を産んだ。



あの日おばあさまがくれた



あの光の玉は私と直哉さんの子供だった。


おばあさまはずっと待っていてくれたんだ。




私は帝王切開で出産した。


手術室に入る私を


心配そうに直哉さんは見つめていた。



背中に麻酔を打たれ


この世のものとは思えない痛みに耐える


あまりの痛さに2度と産むものかと


心に決めたが...


生まれた我が子を見たとき


幸せの涙が零れた。


顔をくしゃくしゃにして真っ赤に泣く


我が子に


生まれてきてくれて ありがとう


と自然に声をかけていた。




ストーリーメニュー

TOPTOPへ