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顧みすれば

第38章 愛の行方

ふわりと誰かに抱き締められる。


このにおいは...



「ここにいたか」


私の肩に顔を埋め


私を強く抱き締める。



「探したよ」


私は何も答えられず


ただ 泣いていた



「ごめん 紗英


 君を哀しませないと


 この夕日に誓ったのに...」



直哉さんはそれ以上何も言わず


ただ抱き締めていた。


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